情報共有で描く
第10話《①課題編》道に迷わない地図を描くポイント

イライラと、恵賀くんは初瀬くんを睨みつけています。
初めて訪問する取引先への道順を、初瀬くん自身が描いた地図では辿り着かないのです。
それで二人は、さっきから同じ場所をグルグルと歩き回っていました。
「おい、どうして自分で描いた地図がわからないんだよ!」と、4年先輩の初瀬くんへ恵賀くんは怒り口調です。
「大野主任に教えてもらった道を、聴いたとおりにちゃんと描いたんだけどね......」と、無数の線が交差する手書き地図を初瀬くんは必死に読み取ろうとしています。
「Googleマップなんかで画面を印刷して、持ってくりゃよかったのに」
「ああいう地図っていろんなものが描かれているじゃん。余計にわかんないんだよ。こうやって実際に行ったことのある人の話を聴いて、描き写すほうが迷わないんだ」
「思いっきり、迷ってんじゃん」
恵賀くんは初瀬くんが手にする地図を取り上げ、「そりゃこんな地図じゃ、役に立たないよ」と吐き捨てました。
確かに、駅から延びる多くの道は聴いた通りかもしれませんが、正確に描こうとしてかえって複雑になり収拾が付いていないのです。
「その辺りの人に道を尋ねようよ」と恵賀くんは提案しましたが、「あんなちっぽけな会社、誰も知らん」と初瀬くんは辛辣に却下します。
どうしても自分が描いた地図で目的地に辿り着きたい様子です。
そんな初瀬くんに「会社に帰ったら、アンタに地図の描き方をたたき込んでやる!」と、恵賀くんは啖呵を浴びせました。
つづく
トラックバック(0)
トラックバックURL: http://egaku.biz/mt/mt-tb.cgi/733



コメントする