情報共有で描く
第11話《①課題編》ビジョンが明確に伝わるメッセージ力

ザワザワとした雰囲気の中で、壇上の大和社長が声を枯らしています。
大会議室に社員全員を集めて、来年度の経営方針を伝えているのですが、どうも一人ひとりに響いていない様子です。
そうした社員の反応が大和社長を焦らせるのか、次第に語気が荒らげてきました。
参加している恵賀くんも、カメラ目線で「ダメだこりゃ!」的な表情を浮かべています。
大和社長が会社の将来を示す方向性には、「社会貢献」、「創造発展」、「顧客満足追求」など、いかにも尤もらしい言葉が並ぶのですが、心に突き刺さりません。
どれも抽象的でピンと来ないのです。
恵賀くんは心の中で呟きます。
「社長といえども意見しなくちゃ......」
そうして、大和社長の所信表明が終わったその足で、恵賀くんは社長室の扉を叩きました。
つづく
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